【不動産登記】日本政策金融公庫の抵当権設定で登録免許税が非課税になる要件・必要書類・根拠法令条文まとめ
通常、不動産に抵当権を設定する際は**「債権額の0.4%(1,000分の4)」**の登録免許税がかかります(例:1,000万円の融資で4万円)。
しかし、**株式会社日本政策金融公庫**を債権者とする抵当権設定登記には非課税の特例措置があり、要件を満たせば**登録免許税が免除(0円)**となります。
1. 根拠法令一覧(要点整理)
日本政策金融公庫の抵当権設定における非課税措置は、以下の法令・省令に基づいています。
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登録免許税法 第4条第2項・別表第三(一の四)
日本政策金融公庫が受ける抵当権設定等の登記について、財務省令で定める書類(非課税証明書)を添付した場合は登録免許税を課さない旨を規定。 -
登録免許税法施行令 第26条 / 法人税法 第2条第9号
非課税の対象外となる法人の資本金(または出資金)の上限を5億円と指定。 -
登録免許税法施行規則 第2条の2
非課税適用を受けるために添付すべき「証明書類(住民票、印鑑証明書、登記事項証明書など)」の具体的要件を規定。
2. 非課税対象となる要件と必要書類(非課税証明書)
根拠法令に基づく、非課税の対象者および登記申請時に添付する「非課税証明書」の一覧は以下の通りです。
【非課税の対象】
- 個人
- 法人(資本金または出資金の額が5億円未満の普通法人等)
【添付が必要な書類(非課税証明書)】
-
債務者が「個人」の場合:
・住民票の写し
・印鑑証明書
・在留証明書(国外居住者の場合) などいずれか1点(申請日以前6ヶ月以内に作成されたもの) -
債務者が「法人」の場合:
・登記事項証明書(資本金・出資金の額の記載があるもの、申請日以前1ヶ月以内に交付を受けたもの)
※または会社法人等番号の提供でも可
※注意:債務者である法人の資本金または出資金が「5億円以上」の場合は特例の対象外となり、通常通り課税されます。
3. まとめ
日本政策金融公庫の抵当権設定登記では、債務者が**「個人」**または**「資本金5億円未満の法人」**であれば、非課税証明書を添付することで**登録免許税を完全免除(0円)**にできます。
実務においては、添付書類の有効期限や資本金要件(5億円未満)の確認漏れがないよう注意して申請を進めましょう。
【参考】関係法令の条文全文
実務確認用として、非課税特例に関連する法令条文全文を掲載します。
●登録免許税法
(公共法人等が受ける登記等の非課税)
第四条 国及び別表第二に掲げる者が自己のために受ける登記等については、登録免許税を課さない。
2 別表第三の第一欄に掲げる者が自己のために受けるそれぞれ同表の第三欄に掲げる登記等(同表の第四欄に財務省令で定める書類の添附があるものに限る旨の規定がある登記等にあつては、当該書類を添附して受けるものに限る。)については、登録免許税を課さない。
●別表第三 非課税の登記等の表(第四条関係)
・名称: 一の四 株式会社日本政策金融公庫
・準拠法: 会社法及び株式会社日本政策金融公庫法(平成十九年法律第五十七号)
・非課税の登記等: 別表第一第一号から第二十四号までに掲げる登記又は登録(法人税法第二条第九号(定義)に規定する普通法人のうち資本金の額又は出資金の額が政令で定める金額以上の法人並びに相互会社及び外国相互会社に係る債権を担保するために受ける先取特権、質権又は抵当権の保存、設定又は移転の登記又は登録を除く。)
・備考: 先取特権、質権又は抵当権の保存、設定又は移転の登記又は登録については、第三欄の登記又は登録に該当するものであることを証する財務省令で定める書類の添付があるものに限る。
●法人税法
(定義)
第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 国内 この法律の施行地をいう。
二 国外 この法律の施行地外の地域をいう。
三 内国法人 国内に本店又は主たる事務所を有する法人をいう。
四 外国法人 内国法人以外の法人をいう。
五 公共法人 別表第一に掲げる法人をいう。
六 公益法人等 別表第二に掲げる法人をいう。
七 協同組合等 別表第三に掲げる法人をいう。
八 人格のない社団等 法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるものをいう。
九 普通法人 第五号から第七号までに掲げる法人以外の法人をいい、人格のない社団等を含まない。
●登録免許税法施行令
(抵当権等の設定等の登記等が課税される普通法人の資本金等の額)
第二十六条 法別表第三の一の三の項及び一の四の項に規定する政令で定める金額は、五億円とする。
●登録免許税法施行規則
第二条の二 法別表第三の一の三の項の第四欄に規定する財務省令で定める書類は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める書類とする。
一 その登記又は登録が個人に係る債権を担保するために受けるものである場合 次に掲げる当該個人の区分に応じそれぞれ次に定める書類
イ 国内に住所を有する個人 当該個人の次に掲げるいずれかの書類でその登記又は登録の申請の日以前六月以内に作成されたもの
(1) 住民票の写し若しくは住民票に記録されている事項を記載した書類又は住民票に記載した事項に関する証明書
(2) 印鑑証明書
ロ イに掲げる個人以外の個人 当該個人に係る領事官(領事官の職務を行う大使館若しくは公使館の長又はその事務を代理する者を含む。)の在留証明でその登記又は登録の申請の日以前六月以内に作成されたもの
二 その登記又は登録が法人に係る債権を担保するために受けるものである場合 次に掲げる当該法人の区分に応じそれぞれ次に定める書類
イ 国内に本店又は主たる事務所を有する法人 当該法人の登記事項証明書(法人税法(昭和四十年法律第三十四号)第二条第九号(定義)に規定する普通法人(その資本金の額又は出資金の額につき登記を要するものに限る。)にあつては、当該普通法人の資本金の額又は出資金の額の記載があるもの)でその登記又は登録の申請の日以前一月以内に交付を受けたもの
ロ イに掲げる法人以外の法人 その登記又は登録が法別表第三の一の三の項の第三欄に規定する登記又は登録に該当する旨を証する当該登記又は登録に係る株式会社国際協力銀行の本店又は支店の所在地を管轄する財務局長(当該所在地が福岡財務支局の管轄区域内にある場合にあつては、福岡財務支局長)の書類
2 前項の規定は、法別表第三の一の四の項の第四欄に規定する財務省令で定める書類について準用する。この場合において、前項中「株式会社国際協力銀行」とあるのは、「株式会社日本政策金融公庫」と読み替えるものとする。
カテゴリー: 不動産登記 / 登録免許税
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